腎不全で余命宣告を受けたむっちゃんですが、玉葱屋が見るところ『死相』はまだ現れていませんから、今日明日って事はなさそうです。週二回ペースの点滴・輸液が効果を発揮している事を表す結果ですが、全体的な脱水と、お散歩の減少による筋肉量低下…そして絶対的な食事量の減少で、毎回ジワジワと体重が減少しています。<br> 詳しく説明すると、検査で尿の比重をみてみると、血液・血漿とほぼ同じ。腎臓の、体液中の老廃物を漉し取った後の水分を体に戻して尿を凝縮する機能が停止して、ほぼ素通しになっているから、ジワジワと脱水症状が進行しているわけです。
また気持ちが悪いから、しんどいから、立つ・歩くことで自重を支える=筋肉量を維持するためのリハビリですが、その機会ががっくり減った→筋肉量の低下が見え始めています。
だいたい、むちゃな自己流ダイエットすると、脂肪よりも先に落ちるのは筋肉。だから適度な運動と正しい食事が不可欠って、ライザップだとかが、盛んに言ってますよね。
その正しい食事ですが、バランスがとれてるのが理想なのは人も犬も一緒。
でも、こと老犬に関して重要なのは『命の灯火を消さない』事が最優先課題。
で、年寄り犬の看病・介護していくと、必ず行き着くのが「あれは嫌、これは嫌い」のえり好み問題。
この時期が来たら、治療食含めたドッグフードを与える事は、やめても良いです。食事で健康になる、健やかな生活を送らせる、健康な体に戻すことは、あきらめてください。
タマネギだとかチョコレートだとか干しぶどうだとか、犬にとってはっきり害になる食物は論外ですが、脂肪分糖分塩分、人間用の味が付いたものでもかまいません、食べてくれたら万々歳。
次は、その喜んで食べてくれた食材・調理方法の中から、早い段階で「お好みリスト」を作ってください。
むっちゃんの場合は、最初はカステラ等の甘味しっとり焼き菓子がお好みでしたが、もうそっぽ向き始めました…レアチーズケーキは、上にコーティングされたソースの酸味がお好みに合わないようで食いつき悪く…山崎の粒あん生まんじゅうは見向きもしないのに、かぁちゃんが持って帰った弁当の甘い煮豆は喜んで食べてました…初代ぱるじいさんが最後まで固執して、間違って指まで食い破った(傷跡と麻痺は今も玉葱屋の右薬指に健在!)カニかまは、ちくわとセットでここのところは食べたり食べなかったり…森永のアイスモナカは見向きもしなくなりましたが、ハーゲンダッツのバニラ味の中ぶたは、しつこく丹念にお舐めになってみたり…ゆでた鶏レバーは三日で飽きてしまいましたので、牛肉を焼いて与えましたら、ここのところ結構がっついて食べてましたし…
昨夜は牛ミンチに、粉チーズと自家製生パン粉(昼に玉葱屋が食ったパンの残りをおろし金でゴリゴリしただけ)を加え、念入りにこねこねして、バターで軽く焦げ目が付くほど焼いた肉団子?一口ハンバーグ??を差し上げましたところ、がっつりお召し上がりくださいまして、今朝はその残りをもう一回バターでソテーして、付け合わせにプレーンオムレツなんぞこしらえまして、交互に一口ずつお給仕させて頂きましたところ、大層喜んでお召し上がりに。。。
体調が変われば、昨日食べなかったものも食べてくれたりしますので、好物食材の味付けや調理法を替えてみて、あの手この手のローテーションで、目先を変えて、変化を付けて、与えてみてください。
とにかく『老犬がご主人様、飼い主は召使い』そう肝に銘じておく事が、老犬介護の基本です。